三重県産材を使った木造非住宅建築物の建設による県内への経済波及効果の分析

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タイトル別名
  • Analysis of economic ripple effects in the prefecture by construction of wooden non-residential buildings using wood grown in Mie Prefecture
  • ミエケンサンザイ オ ツカッタ モクゾウ ヒジュウタク ケンチクブツ ノ ケンセツ ニ ヨル ケンナイ エ ノ ケイザイ ハキュウ コウカ ノ ブンセキ

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抄録

三重県産材を使用した木造非住宅建築物の建設による三重県内への経済波及効果を産業連関分析の手法を用いて定量化した。また,他工法についても比較シナリオ1(一般流通材を使用した木造),比較シナリオ2(RC造),比較シナリオ3(S造)を設定し,最終需要額を同額と設定した上で産業連関分析を行った。この結果,以下のことが分かった。(1)三重県産材を使用した評価対象シナリオでは最終需要額の1.56倍の生産誘発額,0.79倍の粗付加価値誘発額が県内に発生した。(2)評価対象シナリオの生産誘発額のうち第一次間接効果と第二次間接効果の合計額は木材・木製品部門で783万円と最大になり,育林・素材部門は219万円と全産業部門の中で9番目の金額となった。このことから,県産材利用による林業,木材産業への影響が明らかとなった。(3)設定した全シナリオの中で,生産誘発額,粗付加価値誘発額は評価対象シナリオで最も大きくなり,比較シナリオ1で最も小さくなった。このことから,県内における木材加工施設の増強の重要性が示唆された。

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