高校英語「書くこと」における帰納的プロセスを用いた論理構成の指導

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  • An Inductive Approach to Teaching Logical Writing in a High School EFL Classroom

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抄録

書き手の主張を読み手に納得してもらうためには論理性が必要である。このこと自体は中学・高校の英語指導の場においては当然のことと認識されており,まとまりのある文章,特に意見文を書かせる際には,論理性を担保する方法を指導するのが一般的である。そこでは,文章の構成が一定の型に沿っていることをもって「論理的である」とみなす場合が多い。しかし,文章の論理性を高めるためには,そのような形式面の指導だけでは限界もある。なぜならば,文章の論理性は,本質的には表現形式ではなく表現内容に依存するものだからである。表現内容は個々の文章で異なる個別性の高いものであるので,特定の文章において読み手の納得を得る論理を,表現の一般型だけに依存して構築するのは難しい。そこで,むしろ個別の表現内容から出発し,帰納的なプロセスで論理を組み立てる指導を行った。意見文における構成として望ましいとされる演繹的な構成を最初から作ろうとするよりも,具体に立脚するため生徒にとっては取り組みやすく,文章の論理性を高めることに役立った。

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