急性期病院における認知症ケアの質向上に向けた組織づくりの現状と課題-中堅看護師・中間看護管理者を対象とした質問紙調査より-

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  • キュウセイキ ビョウイン ニ オケル ニンチショウ ケア ノ シツ コウジョウ ニ ムケタ ソシキズクリ ノ ゲンジョウ ト カダイ : チュウケン カンゴシ ・ チュウカン カンゴ カンリシャ オ タイショウ ト シタ シツモンシ チョウサ ヨリ

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抄録

認知症ケアの質向上の取り組み実績のある B 病院の認知症ケアに向けた組織づくりの現状と課題を明らかにするため、中堅看護師と中間看護管理者に無記名自記式質問紙調査を実施した。その結果、取り組み実績による認知症ケアへの士気の高さが窺えたが、急性期病院では治療・安全が優先されやすく認知症者が安心して治療が受けられる物理的な環境が整っていないこと、モニター装着や他部門への送迎を要する患者が多い病棟では認知症者は身体拘束で安全を守るという組織風土があることが明らかになった。また、看護師間の認知症ケアに対する肯定的対話の不足が、認知症ケアへの負担感・自信のなさに繋がっていることが窺えた。身体拘束防止も含めた認知症ケアの質向上に向け、組織の方針・文化の再確認、認知症者の安心・安全を保証する物理的環境の整備、身体拘束予防に特化した研修の推進とともに、看護師間の認知症ケアへの肯定的対話が求められる。

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