讃岐うどん調理中のオクラトキシンAの挙動と市販讃岐うどん・そうめん中のオクラトキシンAの汚染調査

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タイトル別名
  • Decrease of ochratoxin A during cooking of Sanuki udon and occurrence of ochratoxin A in commercial Sanuki udon and somen
  • サヌキウドンチョウリ チュウ ノ オクラトキシン A ノ キョドウ ト シハン サヌキウドン ・ ソウメン チュウ ノ オクラトキシン A ノ オセン チョウサ

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抄録

オクラトキシンA(OTA)は,肝臓毒性を有するマイコトキシンで,麦類などの穀物とこれらの加工品など広範囲な食品を汚染している。日本国内のOTAの主な摂取源は小麦粉であることが報告されている。小麦粉は,約39%がパン類に約53%が麺類にそれぞれ加工され,摂取されている。そこで,香川の特産物である讃岐うどんに着目して,OTA人工汚染小麦粉で讃岐うどんを製麺し,調理中OTAの挙動について調べた。その結果,調理(茹で)中でのOTAの熱分解はほとんど無く,最適茹で時間である9分でうどん麺中の約22%が茹で汁に溶出することが分かった。また,市販の讃岐うどん(35検体)とそうめん(7検体)のOTA汚染調査を行った。その結果,そうめん7検体からはOTAは検出されなかったが,うどん10検体(29%)から平均0.052μg/kg(最大0.089μg/kg)のOTAを検出した。うどんのOTAの汚染濃度はEUの穀物加工食品の基準値3μg/kgを大きく下回り,人への健康被害はほとんど考えられない低濃度の汚染であった。

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