学校現場でのてんかん発作対応と坐薬の使用に関する教員の思い -担任教諭・養護教諭それぞれの立場から-

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  • The Perception of School Teachers for Medical Management of Epileptic Seizures and use of suppositories at Schools From the Situation of Classroom Teachers and Nurse teachers

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抄録

2016 年2 月,文部科学省より「てんかん発作時の坐薬の挿入は緊急時のやむを得ない措置として行われるもので,医師法違反とはならない」という理解のもとで,学校現場での教員による抗けいれん坐薬の対応を促す通達が出た.本研究では通常学校に勤務する小中学校の教諭と養護教諭を対象に,学校での抗けいれん坐薬使用に関する思い,必要な支援などを明らかにする目的でグループインタビューを行った.その結果,通常学校の教員は,実際にてんかん発作を目にする経験が少ないため,てんかん発作とその対応についての知識が乏しく,学校での対応や自己にかかる責任について不安を抱えていることが明らかになった.また食物アレルギーの対応に比べると,文部科学省や教育委員会の学校現場への啓発や,研修が不足しており,教員はてんかん発作とその対応に関する研修や学校現場での対応に関するマニュアルを望んでいた.教員の不安を軽減し,必要な子どもが緊急時に学校で適切な対応を受けられるように,てんかん発作対応マニュアルの作成,研修体制の充実,文部科学省や教育委員会の啓発活動と,医療機関や主治医のサポートの充実が望まれる.

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