慢性疾患を抱える児童への養護教諭が認識する自己管理支援 と抱えている課題

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  • マンセイ シッカン オ カカエル ジドウ エ ノ ヨウゴ キョウユ ガ ニンシキ スル ジコ カンリ シエン ト カカエテ イル カダイ

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抄録

厚生労働省(2013)は,慢性疾患を抱える児童を取り巻く教育,発達支援,福祉サービスなど療 育生活を支える様々な支援のニーズが高まっていることを報告している.また,医療の進歩や在宅医療が推奨されているなか,慢性疾患をもちながら地域で生活を送る児童が今後増加することが予想される. しかし,慢性疾患をもつ児童や家族が養護教諭に協力を求めているが,養護教諭がその現状をどのように認識しているのかは明らかにされていない.本研究の目的は,養護教諭が認識する自己管理支援と抱えている課題を明らかにすることである.本研究では,X 県で働く養護教諭に対し対象者の背景を知るための質問紙調査後,面接調査を行った.その結果,養護教諭が認識する自己管理支援は,【自己管理を支える】ことを行った後,今後も慢性疾患と付き合っていく児童のために【今後を支える】支援を行っていた.これらは,【支援を行う人々と連携する】ことと同時に行われていた.養護教諭は,支援や連携を行っていくなかで,【介入しきれないもどかしさがある】と感じており,その思いのなかから【慢性疾患を抱える児童を支えるための課題がある】ことを見いだし,課題を少しでも改善するために【課題解決に向けての最大限の工夫をする】ことを行っていることが示された.【慢性疾患を抱える児童を支えるための課題がある】は,[疾患やケアに関する看護の知識が乏しい][法的に限界がある][学校に1 人しかいない]などであった.

identifier:http://usprepo.office.usp.ac.jp/dspace/handle/11355/686

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