学問的認識論としての『精神の現象学』「序文」 ―(その六)第三八段落~第四〇段落

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タイトル別名
  • ガクモンテキ ニンシキロン ト シテ ノ 『 セイシン ノ ゲンショウガク 』 「 ジョブン 」(ソノ 6)ダイサンハチ ダンラク 〜 ダイヨン〇 ダンラク
  • Die »Vorrede« der Phänomenologie des Geistes als wissenschaftliche Erkenntnistheorie ̶ 6. §§38-40

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抄録

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本稿は、神山伸弘「学問的認識論としての『精神の現象学』「序文」――(その一) 第一段落〜第十二段落」『跡見学園女子大学文学部紀要』第50号、 2015年、19〜55頁、同「(その二)第十三段落〜第十九段落」同第51号、 2016年、17〜41頁、同「(その三)第二十段落〜第二五段落」同第52号、 2017年、1〜23頁、同「(その四)第二六段落」同第53号、2018年、 19〜31頁、同「(その五)第二七段落〜第三七段落」同第54号、2019年、 1〜22頁、の続編である。 以下に本号までの内容目次を掲げておく。 一.はじめに 二.ヘーゲルの内容目次 三.「序文」の検討――学問的に認識することについて。 (一)真なるもののエレメントは概念であり、概念の真の形態は学問的なシステムである。 (二)精神のいまの立場。(以上第50号) (三)形式主義に反して、原理は完結するものではない。 (四)絶対的なものは主語であるが、 (五)ところで主語はなにであるか。(第十九段まで第51号、第二〇段以降第52号) (六)知のエレメント。(以上第53号) (七)このエレメントへの高まりが精神の現象学である。 (八)表象された周知のものを思考枠組に変えること、 (九)また表象された周知のものを概念に変えること。(以上第54号) (十)そのかぎり、精神の現象学は、否定的であり、いいかえれば偽を含む。『精神の現象学』は「現象」を扱うゆえに「偽」を含むか? 「表象」と「概念」の関連⑴〜⑷――「意識」「自己意識」において。「表象」と「概念」の関連⑸――「理性」において。「表象」と「概念」の関連⑹⑺――「精神」「絶対的な知」において。「否定的なものにともなう性状」をどう理解するか? 「哲学」における「数学的な認識」の失敗。「真」と「偽」には「媒介」や〈折れ返り〉がない。トートロジーとは異なる恒真性。 思考に伴う「偽」の一般性と良質性。「不等態」を「投げ捨てる」わけにいかない。「出来あがった死せる器」とは? 「真」と「偽」とは、「水と油」。シェリング的な無媒介「統一」への反駁。直接的命題に依拠する「独断主義」への批判。 (十一)物語の真理と数学の真理。議論の流れ。「物語」と「歴史」の区別。 「Historisch 物語の」。「Geschichte 歴史」⑴「精神」の「教養形成」。「Geschichte 歴史」⑵「「学問のシステム」。「Geschichte 歴史」⑶過去の「記憶」の外面態。「Geschichte 歴史」総括――「精神」がみずからを知るプロセス。「物語」は事実性。自己意識が「物語」を作る。 (以上本号)

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