『敵討身代利名号』 : 翻刻と解題(上)

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  • テキトウシンダイ リ ミョウゴウ : ホンコク ト カイダイ(ウエ)
  • Katakiuchi-Migawari-Myogo: A Review of the Subject and Transliteration (Part Ⅰ)

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抄録

Departmental Bulletin Paper

本稿は、文化五年(一八〇八)刊の馬琴合巻『敵討身代利名号』を翻刻・紹介するものである。  本作は、親鸞上人の十字名号による「身替り」の趣向をテーマとする仇討譚である。筆者は以前、馬琴が如何にこの趣向を消化し、自身の読本作品内に機能させたかについて論じたことがある。ただ、そこでとりあげた「身替り」は、他者の難を救うために、その代わりとなって死ぬという演劇由来のものであり、本作に見られるような神仏霊験譚は中心として扱ってこなかった。管見によれば、神仏霊験譚の「身替り」は読本よりも、むしろ合巻に多く見られることがわかった。今回取り上げる『敵討身代利名号』は、この趣向を前面に押し出した作品として注目される。本稿をなす所以である。

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