国民学校期教科書教材の音楽的特質を探る -リズム面からの分析を中心に-

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  • コクミン ガッコウ キ キョウカショ キョウザイ ノ オンガクテキ トクシツ オ サグル - リズム メン カラ ノ ブンセキ オ チュウシン ニ -
  • A Study on the Musical Features of the Teaching Materials in the National School(Kokumin Gakko): An Analysis Focused on the Rhythmic Aspects.

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Abstract

唱歌とは何か。唱歌調とは何か。それを明確にすることは,日本人の西洋音楽受容の過程と結果・成果を明らかにすることでもあるだろう。本稿の問題関心の出発点はそこにある。本稿では,国民学校期(昭和16年~22年)の教科書教材の音楽的特質について,特にそのリズム面から検討し,ぴょんこ止めリズムおよび拡大ぴょんこ止めリズムが多用されていることを明らかにした。これは,わらべうたではあまり表れない,唱歌特有のリズム面での特徴であるといえる。また,歌詞内容とリズム型の相関を見ると,ぴょんこ止めリズムおよび拡大ぴょんこ止めリズムの割合は,「超国家主義」で62%,「ミリタリズム」で61%,「生活・勤労」で58%とかなりの相関が認められた。行進のイメージと連動していたり,勇ましさや力強さを表す楽曲でこのリズム型が用いられるといった傾向が認められる。

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