Abstract
立地条件の違いが樹木の生理状態に与える影響とその種間差を明らかにするため,斜面上部と下部に植栽された同齢のスギとヒノキの生理的要因の日変化を測定した。立地間の環境条件については,土壌の水分状態に差があり斜面上部が下部より乾燥していた。生理的要因について,ヒノキでは最大値となる時刻以外には光合成速度に立地間差がなかったのに対して,スギでは一日を通して斜面下部が上部よりも高い光合成速度を示した。気孔コンダクタンスと蒸散速度についてはスギ,ヒノキともに斜面下部で一日を通して高い値だった。シュートの木部圧ポテンシャルは両種とも斜面上部でより高い値を示し,立地間差はスギがヒノキよりも大きかった。以上の結果より、斜面上の植栽位置の違いによる土壌の水分状態の違いに起因して、植栽木の生理状態に差が発生することが示唆された。
Article
九州森林研究, 59:186-188, 2006
Journal
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- 九州森林研究
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九州森林研究 59 186-188, 2006
日本森林学会九州支部
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1050564288874231680
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- NII Article ID
- 120007106119
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- ISSN
- 13470779
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- HANDLE
- 10091/11054
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- Text Lang
- ja
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- Article Type
- journal article
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- Data Source
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- IRDB
- CiNii Articles
- KAKEN