音韻検査のための非語の音声認識に有効な特徴量の検討

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  • Study on Effective Combination of Features for Non-word Speech Recognition of Phonological Examination

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抄録

発達性ディスレクシアは学習障害の主要な症状の1つであり,早期発見は介入および読みの療育をするにあたって非常に重要である.PCを用いた簡易なスクリーニングテストが提案されており,テキストの読み上げの正確さ,単語の逆読み,文字の削除の能力についての評価データおよび回答潜時が自動的に記録される.しかし,正誤判定はテストの実施者によって行わなければならず,自動化が望まれている.正誤判定の部分を自動化するためには,検査の課題語にある意味を持たない言葉である非語に対応した音声認識技術が必要であるが,従来の音声認識では,非語に対する認識精度は低いのが現状である.そこで従来の音声認識の機能を補強しつつ,非語に対する正解率(accuracy)を音韻検査に実用できるレベルまで向上させなければならない.本研究では,ソースコードが無料で公開されており,自由に改造が可能な音声認識エンジンJuliusに非語の正誤を判別する機構を組み込むことにより,非語に対するaccuracyの向上を試みた.また,音声の特徴量に7つの候補をあげ,その組合せによるaccuracyの動向を検討した.その結果,対象の非語によっては75.0%から95.0%,全体の平均値は87.5%のaccuracyを得た.

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