体育大学キャンプ実習における活動プログラムが参加者への主観的感情に与える効果

機関リポジトリ Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • The effect of camp activity program at the Sport Science University on the subjective feelings of participants
  • タイイク ダイガク キャンプ ジッシュウ ニ オケル カツドウ プログラム ガ サンカシャ エ ノ シュカンテキ カンジョウ ニ アタエル コウカ

この論文をさがす

抄録

体育大学キャンプ実習における活動プログラムは,教育的な意図のもとに設定された野外活動7種目から3種目ずつを組み合わせた6コースで展開される。実習生はそのなかから希望する1コースを選択し参加する。 本研究の目的は,大学キャンプ実習における活動プログラムの体験が,心理状態や主観的評価に与える影響を見出し,参加した活動プログラムから得られる効果の特性を明らかにすることで,今後のプログラミングに役立てようとするものである。 対象はキャンプ実習に参加した大学生,633名である。 調査は実習前と後に,状態自尊感情尺度,PANAS,主観的心理状態(自己効力感,抑うつ感,対人関係の3項目)を測定した。各活動プログラム終了時には,主観的評価(積極性,楽しさ,満足度,達成感,肯定的効果)5項目について,Visual Analogue Scale: VASを用いて調査した。 結果,実習後の心理的変化では,「状態自尊感情」,「ポジティブ感情」,「自己効力感」,「対人関係力」が上昇し,「抑うつ感」は低下した。 活動プログラムの6コース間に大きな相違は認められず,コースプログラムはどのコースの参加者にも同等の心理的変化をもたらすことがわかった。 各プログラム終了時における主観的評価は,「冒険」プログラム体験者が高く,次いで「フィールドゲーム」,「マレットゴルフ」で,チャレンジや課題解決の要素が入ったプログラムへの評価が高かった。自然をベースにしたプログラムは,チャレンジ型プログラムに比べ低くなる傾向が示された。 活動プログラムは,プログラム特性を考慮し異なる要素を組み合わせてコース設定することで,どのコースに参加したとしても主観的感情は変わらないことが明らかにされた。

原著論文

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ