Taxonomic reexamination of Auricularia specimens based on updated morphological criteria

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  • Auricularia標本の更新された形態的基準に基づく分類学的再検討

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国立科学博物館に収蔵されているAuricularia標本の形態を観察し,近年の分類学的基準に基づく種同定および本属菌の日本における分類と分布の再検討を行った。その結果,A. auricula-judaeとされていた10標本中,4標本がそれぞれA. americana(1),A. cornea(1),A. villosula(2)に再同定された。残りの6標本は,種の識別に有用な形態的特徴がみられなかったため,種同定には至らなかった。Auricularia minorとされていた5標本のうち,2標本は本種とは別種と考えられた。残りの2標本とタイプ標本は状態が良好ではなく,十分な担子胞子の観察ができなかった。Auricularia polytrichaとされていた9標本のうち,3標本はA. corneaに再同定された。残りの6標本はA. polytrichaやA. nigricansとは別種であると考えられた。Auricularia polytricha f. leucochromaとA. polytricha f. tenuisのタイプ標本は状態が良好ではなく,担子胞子の観察ができなかった。近年の分類基準に基づいて過去の標本を再検討することにより,日本におけるAuricularia spp.の分類と分布情報を更新することができるだろう。

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