超音波間接照射下におけるスチレン乳化重合

  • 小林 大祐
    東京工業大学大学院理工学研究科 化学工学専攻
  • 松本 秀行
    東京工業大学大学院理工学研究科 化学工学専攻
  • 黒田 千秋
    東京工業大学大学院理工学研究科 化学工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Emulsion Polymerization of Styrene Under Indirect Ultrasonic Irradiation
  • チョウオンパ カンセツ ショウシャ カ ニ オケル スチレン ニュウカ ジュウゴウ

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抄録

乳化重合プロセスにおいて,超音波による乳化作用とラジカル生成が低温度,低界面活性剤濃度における重合を可能にすることが知られている.本研究では,超音波の間接照射法によるスチレン乳化重合について検討した.生成したラテックス粒子の平均粒子径は1.0 µm程度,重量平均分子量は数百万程度であった.反応器内部のOHラジカル生成量をKI法により評価した結果,反応器の設置位置を示す無次元距離‘(l+h/2)/λ’(λ:波長)に依存していることがわかった.さらに,重合とKI法を比較すると,OHラジカル生成量が少ない領域と重合が進行しにくい領域は,(l+h/2)/λ=0.6付近で重なっており,(l+h/2)/λを用いたKI法による解析が,重合の化学的挙動の評価に有用であることがわかった.一方,周波数の違いによって影響を受けるエマルションの安定性も重合にとって重要な因子となることがわかり,超音波間接照射重合において,ラジカル生成とエマルション安定性の両者の重要性を明らかにすることができた.

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