Ｋ２ＣＯ３担持活性炭の固定床による湿性ガスからのＣＯ２回収のベンチスケール試験

• 重本 直也

  (株) 四国総合研究所 化学技術部

• 柳原 哲

  (株) 四国総合研究所 化学技術部

• 杉山 茂

  徳島大学工学部 化学応用工学科

• 林 弘

  徳島大学工学部 化学応用工学科

書誌事項

タイトル別名

• Recovery of CO2 from Moist Gases by Fixed-Bed Operations over K2CO3-on-Carbon in a Bench-Scale Plant
• K2CO3 タンジ カッセイタン ノ コテイショウ ニ ヨル シッセイ ガス カラ ノ CO2 カイシュウ ノ ベンチスケール シケン

抄録

炭酸カリウム水溶液を用いる溶液吸収法は, 燃焼排ガスからCO₂を回収するための優れた方法のひとつであるが, 捕捉したCO₂を回収する際に溶媒である大量の水を加熱するため, 多量のエネルギーを消費する.<br>そこで, このエネルギーの削減を目指し, 炭酸カリウムを活性炭に担持させ, 固定床操作に適用した. 炭酸カリウムを担持した活性炭ではCO₂捕捉時に湿性ガス中の水分の影響を受けないことが実験室規模の試験により既に確かめられている. 炭酸カリウムは活性炭の細孔にその水和物として保持され, CO₂の捕捉および脱離の繰り返し操作はK₂CO₃・1.5H₂O+CO₂=2KHCO₃+0.5H₂Oの反応およびその逆反応により起こった.<br>本研究では, ベンチスケールのカラム (内径54.5 mm, 長さ800 mm, 内容積1.87 L) を用いて, この炭酸カリウム担持活性炭の性能を調べた. 炭酸カリウム担持活性炭 (26.4%K₂CO₃) 1.20 kgを充填したカラムに湿性13%CO₂ガスを通気してCO₂を捕捉したのち, 蒸気を通気してCO₂を脱離した. 脱離ガスを熱交換器で冷却し, 水分を凝縮することにより, 高純度のCO₂が得られた. ベンチスケールでのCO₂捕捉—脱離および冷却挙動を明らかにした. また, CO₂回収時のエネルギー消費量を推定した.

収録刊行物

• 化学工学論文集

  化学工学論文集 30 (5), 668-673, 2004

  公益社団法人 化学工学会

キーワード

• 二酸化炭素
• 回収性能
• ベンチスケール
• 炭酸カリウム
• 活性炭

詳細情報

• CRID: 1390282679486294656
• NII論文ID: 130000018704
• NII論文ID: 30014972178
• NII書誌ID: AN00037234
• DOI: 10.1252/kakoronbunshu.30.668
• COI: 1:CAS:528:DC%2BD2cXotlWksbk%3D
• ISSN: 13499203
• ISSN: 0386216X
• NDL書誌ID: 7106009
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I7106009
• Web Site: http://www.jstage.jst.go.jp/article/kakoronbunshu/30/5/30_5_668/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可