1型糖尿病若年患者におけるカルボニル/酸化ストレスの評価

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  • Evaluation of carbonyl and oxidative stress in young patients with type 1 diabetes

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抄録

糖尿病合併症の成因としてカルボニル/酸化ストレスの関与がおもに成人領域で注目されている。われわれは,1型糖尿病若年患者が受けるカルボニル/酸化ストレスについて検討した。1型糖尿病患者38名(男/女:17/21,年齢12.8±4.5歳,罹病期間:5.7±4.3年[平均±SD]),正常対照60名(男/女:28/32,年齢:11.4±4.5歳)の早朝尿中のpentosidine, pyrraline(カルボニルストレスマーカー),8-OHdG,acrolein-lysine(酸化ストレスマーカー)濃度を計測した。1型糖尿病患者では尿pentosidine,8-OHdG,acrolein-lysineは正常対照よりも有意に高かった。pentosidine はpyrraline,8-OHdG,acrolein-lysineと,pyrralineはacrolein-lysineと有意に正相関した。pentosidine,8-OHdG,acrolein-lysineは尿中アルブミンと有意に正相関した。微小アルブミン尿陽性患者(≥15mg/g Cr; 11名)では,すべてのマーカーが微小アルブミン尿陰性患者および正常対照よりも有意に高かった。今回の研究により,1型糖尿病若年患者では酸化ストレスとそれに連動したカルボニルストレスが亢進していることが示された。

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