高齢期における主観的健康悪化と退職の過程

• 中田 知生

  北星学園大学

書誌事項

タイトル別名

• The Relationship between Worsening Health and Retirement Process among Elderly Japanese People
• 高齢期における主観的健康悪化と退職の過程--潜在成長曲線モデルを用いて
• コウレイキ ニ オケル シュカンテキ ケンコウ アッカ ト タイショク ノ カテイ センザイ セイチョウ キョクセン モデル オ モチイテ
• ―潜在成長曲線モデルを用いて―

抄録

本研究の目的は、高齢期における主観的健康の悪化や退職のプロセスと教育の関係を、潜在成長曲線モデルから明らかにすることである。「Longer life but worsening health仮説」、すなわち、高齢期において、健康悪化が急激に起こるか、もしくは緩やかに起こるかが社会的地位としての教育の程度によって異なるかを検証した。用いたデータは、「老研－ミシガン大全国高齢者パネル調査」のウェーブ1から3までである。潜在成長曲線モデルを用いた分析の結果、以下が明らかになった。（1）教育は、主観的健康の悪化に対しても退職のプロセスに対しても効果を持っていない、（2）女性と比較して男性ほど、年齢が上昇するにつれて主観的健康が急激に悪化する、（3）ウェーブ1調査時における高い健康が、長く就労を続けることに影響を持っており、また、就労つづけていることは、急激な主観的健康の悪化を押さえることに対しても効果を持つ。これらのように、横断的調査では明らかにできない主観的健康および退職のプロセスと教育の関係の一端が明らかになった。

収録刊行物

• 理論と方法

  理論と方法 23 (1), 57-72, 2008

  数理社会学会

キーワード

• 成長曲線モデル
• 主観的健康
• 退職
• 高齢者
• 教育

詳細情報

• CRID: 1390282680142899968
• NII論文ID: 130000096173
• NII書誌ID: AN10096921
• DOI: 10.11218/ojjams.23.57
• ISSN: 18816495
• ISSN: 09131442
• NDL書誌ID: 9563225
• Web Site: http://id.ndl.go.jp/bib/9563225
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I9563225
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可