玩具塗膜からのカドミウムおよび鉛の溶出試験

• 河村 葉子

  国立医薬品食品衛生研究所

• 六鹿 元雄

  国立医薬品食品衛生研究所

• 山内 朋子

  財団法人化学物質評価研究機構

• 植田 新二

  財団法人化学物質評価研究機構

• 棚元 憲一

  国立医薬品食品衛生研究所

書誌事項

タイトル別名

• Migration Tests of Cadmium and Lead from Paint Film of Baby Toys
• ガング トマク カラ ノ カドミウム オヨビ ナマリ ノ ヨウシュツ シケン

抄録

玩具塗膜中のカドミウム(Cd)および鉛(Pb)の規格設定のため，食品衛生法と ISO 8124-3 の溶出試験法および規格値について比較検討した．塩化ビニル樹脂塗料とアクリル樹脂塗料にCdおよびPbを1,000 mg/kg添加し，ガラス板に塗布乾燥して塗膜を調製した．食品衛生法に従い塗膜1 cm²あたり2 mLの水を用い40℃ 30分間静置したところ，いずれも溶出は認められなかった(定量限界各0.1 μg/mL)．また容媒を 4% 酢酸や0.07 mol/L塩酸に変更したところ，アクリル樹脂塗料では0.3～2.3 μg/mLの溶出が見られたが，塩化ビニル樹脂塗料では認められなかった．一方，ISO規格に従い塗膜を削り取って粉砕し，その50倍量の0.07 mol/L塩酸を加えて 37℃で1時間静置したところ，すべての試料で規格値を3.5～12倍超過する溶出が認められた．ISO規格の試験法は塗膜を粉砕したのち酸性溶媒で溶出するため溶出力が強く，規格値が高いにもかかわらずより厳しい規格であることが確認された．

収録刊行物

• 食品衛生学雑誌

  食品衛生学雑誌 50 (2), 93-96, 2009

  公益社団法人 日本食品衛生学会

キーワード

• 玩具
• 塗膜
• 溶出試験
• カドミウム
• 鉛
• 塩化ビニル樹脂塗料
• アクリル樹脂塗料

詳細情報

• CRID: 1390001204223971072
• NII論文ID: 130000135374
• NII書誌ID: AN00117741
• DOI: 10.3358/shokueishi.50.93
• ISSN: 18821006
• ISSN: 00156426
• NDL書誌ID: 10299461
• Web Site: https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010771707
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I10299461
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2009238948
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • IRDB
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可