神経難病患者・介護者における補完代替医療利用の実態調査

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タイトル別名
  • Use of Complementary and Alternative Medicine by Intractable Neurodegenerative Patients and Caregivers
  • シンケイ ナンビョウ カンジャ カイゴシャ ニ オケル ホカン ダイタイ イリョウ リヨウ ノ ジッタイ チョウサ

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抄録

神経難病患者における補完代替医療 (CAM) の利用に関する実態調査の報告は極めて少ない.本研究の目的は,神経難病患者の CAM 利用の実態を把握し今後の難病療養の基礎資料として役立てることである.対象は,和歌山県内の筋萎縮性側索硬化症,パーキンソン病と関連疾患,脊髄小脳変性症,スモン患者 1,406 名と,介護者(対照)とした.あんま・マッサージ・指圧,鍼灸,柔道整復,漢方,健康補助食品について質問票を郵送し,無記名回答で回収した.回収率は患者 33.7%,対照 30%で,回収率から求めた CAM 利用割合は,神経難病患者 20.5%,対照 9.8%であった.「あんま・マッサージ・指圧」が神経難病患者に最も利用されており,利用患者の 51.3%が「痛みの軽減や動きの改善などに効果あり」と回答した.本療法は対照でも 32.4%で利用され,その 62.8%で効果ありとされた.効果ありと回答した神経難病患者および対照では主観的健康感が良好である者が有意に多かった.根治療法が未だない疾患を有する患者と介護者において療養生活上での症状や心身の負担軽減に対して CAM 利用が選択肢の一つとして有用と考えられた.<br>

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