家畜の温熱環境管理に関する研究課題

書誌事項

タイトル別名
  • Management of Thermal Environment for Animal Production
  • カチク ノ オンネツ カンキョウ カンリ ニ カンスル ケンキュウ カダイ

この論文をさがす

抄録

生産との関係でとらえる家畜の体温調節の特徴は,その体熱平衡における水準と容量にある.水準は平均体温によって,また,その容量は体重と飼料摂取量や生産レベルで推測できるが,熱産生量の測定により定めることができる.温熱環境管理の重要性は,寒冷ないし暑熱が家畜の生存,健康,繁殖,生産等と深く関わるからであるが,集約化された家畜生産においては,とりわけエネルギーの生産効率が温熱環境そのものに影響されるからである.すなわち生産効率の低下は,低温域では主として生産に振り向けられるべきエネルギーが体熱となり消費され,高温域では生産に振り向けられるエネルギーが摂取できないことにより生じている.そこで温熱要因の作用を,体熱平衡(体温調節)とエネルギー収支(生産効率)との関係でとらえる必要性を提示し,主として温熱環境管理の視点から低温域については臨界温度表示の有効性や問題点について,高温域では体感温度表示の必要性,防暑技術の評価法,耐暑性等について論議した.

収録刊行物

  • 日本畜産学会報

    日本畜産学会報 63 (7), 743-755, 1992

    公益社団法人 日本畜産学会

被引用文献 (12)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ