ヒポキサンチン‐グアニン・フォスフォリボシルトランスフェラーゼ(HGPRT)部分欠損症の1例

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タイトル別名
  • A case of partial deficiency of hypoxanthine-guanine phosphoribosyltransferase.

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抄録

症例は71才,男性で,著明な高尿酸血症を呈し,痛風発作を頻回に繰り返したが,神経学的には異常を認めなかった.尿酸過剰産生型を呈し,二次性高尿酸血症を疑う所見がなかったことから,プリン代謝系酵素異常を疑い検索した結果,赤血球中ヒポキサンチン-グアニン・フォスフォリボシルトランスフェラーゼ(HGPRT)の部分欠損が判明した.さらに,家族調査の結果,母方の従兄弟2名に本酵素活性低下を認め,伴性劣性遺伝が推測された.尿酸生成阻害薬であるアロプリノール内服後,血中尿酸値は正常範囲となった. HGPRT完全欠損型(Lesch-Nyhan症候群)については多数の報告例を認めるが,部分欠損型の報告はまれであり貴重な症例と考えここに報告した.

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