脳静脈洞血栓症を併発したpure erythrocytosisの1剖検例

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  • An autopsied case of pure erythrocytosis complicated with cerebral sinus thrombosis

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抄録

症例. 51才,男.昭和58年11月,検診にて赤血球増加と高血圧を指摘され,同年12月入院す.血圧168/100mmHg,脾腫はなかつた. Hb 22.9g/dl, RBC 654×104/cmm, WBC 6500/cmm, Plt 10.5×104/cmm,循環赤血球量70ml/kg, Sao2 94.7%, NAPスコア100,ビタミンB12 862pg/ml,血清エリスロポエチン75mU/ml, Hb電気泳動像は正常で,二次性赤血球増加症を疑つた.退院し,経過観察中,昭和59年4月,意識喪失と全身強直性痙〓が出現し,緊急入院す.脳血管造影等にて多発性脳静脈洞血栓に伴う脳内出血と診断し,開頭減圧術等を行なつたが4月27日死亡.剖検にて上記診断を確認したが,赤血球増加症の原因疾患はなく, pureerythrocytosisと診断した.文献上,脳静脈洞血栓を併発した本症の報告はない.

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