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- 蛭田 正
- 關東廳農事試驗場
抄録
1. 筆者は關東州に於て, マンシウズミ外3種砧木に接木せる苹樹の根群比較調査を試みたれば, 茲に其結果を發表せんとす。<br>2. 苹樹の根群は其砧木に依つて個有の形質を現はす。<br>3. T-R率はマンシウズミを砧木とせるもの最も高く1.5, 次はマルバカイドウ砧のものが0.9オホバズミ及コバズミ砧のものは0.7前後なり。<br>4. マルバカイドウ及マンシウズミ砧木の苹樹は深根性にして最深部は2m60cmに達するも, オホバズミ及コバズミ砧木の苹樹は淺根横張性にして,僅かに1mに達するものあるのみなり。而してマルバカイドウ砧苹樹は最も深根性なるも, 深層に達する根量及分布範圍狹く, 且全細根量少きため, 養水分吸收上, 又は寒氣及乾燥抵抗力の點より見ればマンシウズミ砧苹樹が遙かに優るものと認む。<br>5. 苹樹砧木價値よりみれば4種の内マンシウズミが最も優れ, 次はマルバカイドウにして, オホバズミ及コバズミは矮性を目的とする場合の外價値無し。
収録刊行物
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- 園芸学会雑誌
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園芸学会雑誌 6 (2), 294-304, 1935
一般社団法人 園芸学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001206302343808
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- NII論文ID
- 130001152622
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- ISSN
- 1880358X
- 00137626
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可