体験的授業としての図学実習

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抄録

これまで大阪大学では地球総合工学科 (建築、環境、船海、土木) の学生を対象とした図学実習として、グラフィックスプログラミング教育をベースにした透視図の作画実習の授業を行ってきた。今年度は本大学が進める体験的課題追求型授業科目構築プロジェクトに選定されたため、実際の体験を通して自主的に学ぶことを主眼とした「体験的授業」の形で実施した。「体験的授業」とはその試行段階として位置付けられるもので、学生の当該科目へのインセンティブを与えることを目的に到達感のもてる授業とすることが期待されている。したがって本年度の実習は大学キャンパスのモデリングと修景計画をテーマとし、実際に学内の建物を実測するなどの体験を、グループワークとして行った。成果は最後にプレゼンテーションさせることで各チーム間での優劣を競わせた。その結果学生の取り組みは今までにもまして熱心であり、自主的に多くのことを学習しようという態度が見られた。また、モデリングを行う中で、改めて空間幾何学の概念を認識するといった逆の理解過程を辿っていると考えられ、図学へのインセンティブを与える契機になったのではないかと思われる。以下では当該図学実習B―IIの具体的方法とその授業状況を報告する。

収録刊行物

  • 図学研究

    図学研究 36 (Supplement), 147-152, 2002

    JAPAN SOCIETY FOR GRAPHIC SCIENCE

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001204635501952
  • NII論文ID
    130001819432
  • DOI
    10.5989/jsgs.36.supplement_147
  • ISSN
    18846106
    03875512
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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