沖縄島那覇港沖の海底コアから発見された知念層とその意義

• 藤田 和彦

  琉球大学理学部物質地球科学科

• 千代延 俊

  財団法人地球環境産業技術研究機構CO₂貯留研究グループ

• 溝渕 年哉

  中央開発株式会社 沖縄支店

• 井龍 康文

  名古屋大学大学院環境学研究科地球環境科学専攻

書誌事項

タイトル別名

• Discovery and significance of the Chinen Formation from a submarine core drilled off Naha Port, Okinawa-jima, southwestern Japan
• オキナワトウ ナハコウオキ ノ カイテイ コア カラ ハッケン サレタ チ ネンソウ ト ソノ イギ

抄録

本論は，これまで知念層の分布が報告されていない沖縄島西方の那覇港沖（水深約19 m）で掘削されたコア試料から発見された知念層を報告する．琉球層群石灰岩直下の未固結細粒堆積物7試料（海底からの深度約28～36 m）について，岩相の検討，石灰質ナンノ化石生層序年代の決定，底生有孔虫化石による堆積環境の復元を行った．その結果，岩相は主に石灰質シルト・砂からなり，知念層の岩相的特徴に類似する．石灰質ナンノ化石分析の結果，石灰質ナンノ化石基準面11から10の間（1.706～1.392 Ma）に対比される．底生有孔虫化石群集は，陸棚斜面上部（水深100～200 m）の砂泥底環境を示唆する．以上の結果から，沖縄島南部で糸満層の石灰岩が堆積した頃，その東西海域の陸棚斜面では知念層に対比できる石灰質シルト・砂が堆積したことが示唆される．

収録刊行物

• 地質学雑誌

  地質学雑誌 117 (11), 625-631, 2011-11-15

  一般社団法人 日本地質学会

キーワード

• Chinen Formation
• Okinawa-jima
• Ryukyu Islands
• Pleistocene
• large benthic foraminifer
• depositional environment
• calcareous nannofossil biostratigraphy

詳細情報

• CRID: 1390001206240072448
• NII論文ID: 130001915379
• NII書誌ID: AN00141768
• DOI: 10.5575/geosoc.2011.0016
• COI: 1:CAS:528:DC%2BC38XhtFSqs7c%3D
• ISSN: 13499963
• ISSN: 00167630
• NDL書誌ID: 023348715
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I023348715
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/geosoc/117/11/117_11_625/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可