異所性静脈瘤の経験と治療戦略

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  • The experience and therapeutic strategy for the patients with ectopic varices

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抄録

食道,胃以外のいわゆる異所性静脈瘤は,比較的稀な疾患と考えられているが,発生頻度,部位については十分には明らかにされていない.異所性静脈瘤はその豊富な血流量のため,いったん出血をきたすと止血が困難で時に致命的となる.一方,出血のリスクや頻度は十分に明らかではなく,予後も静脈瘤からの出血に加え,基礎疾患の肝機能にも左右されるため,治療の方法,適応に関しては一定の見解が得られていないのが現状である.異所性静脈瘤の頻度,病態について検討することは,治療戦略を決定する上で重要と考えられ,本稿では当科で経験した症例に文献的考察を加え報告する.異所性静脈瘤の中では十二指腸静脈瘤の頻度が最も高く,出血例では,内視鏡的止血後にインターベンション(IVR)治療を追加する治療戦略が有効であった.

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