頚髄損傷患者の自宅退院に影響する因子の多面的分析

  • 鶴見 一恵
    茨城県立医療大学付属病院リハビリテーション科
  • 伊佐地 隆
    茨城県立医療大学付属病院リハビリテーション科
  • 大仲 功一
    茨城県立医療大学付属病院リハビリテーション科

書誌事項

タイトル別名
  • Multifaceted Analysis of Factors affecting Home Discharge of Patients with Cervical Spinal Cord Injury
  • ケイズイソンショウ カンジャ ノ ジタク タイイン ニ エイキョウ スル インシ ノ タメンテキ ブンセキ

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抄録

目的:リハビリテーション(以下,リハ)病院での回復期以降の頚髄損傷(以下,頚損)患者につき,自宅退院に関連する因子を検討した.方法:2001 年1 月から2010 年12 月に頚損と診断され入院した122 例を後方視的に調査した.リハ継続のための転院症例を除外し,自宅退院群76 例,自宅外退院群32 例の2 群に分類し統計学的に考察した.結果:麻痺の程度が軽いほど,あるいは入退院時FIMやFIM利得,退院時移動能力が高いほど自宅退院を促す因子であることが判明した.一方,高齢,当院在院日数増加,疼痛が重症であること,尿路感染症の存在は自宅退院の阻害因子であった.多重ロジスティック回帰分析の結果,年齢,疼痛,退院時移動能力が自宅退院との関連を示した.結論:リハ病院において,頚損患者の自宅退院に影響する因子として,移動能力の改善のみならず,疼痛コントロールも重要となり得る.

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