前立腺癌永久挿入密封小線源療法後におけるPSA bounceの検討

  • 矢木 康人
    独立行政法人国立病院機構東京医療センター泌尿器科
  • 波止 亮
    独立行政法人国立病院機構東京医療センター泌尿器科
  • 香野 友帆
    独立行政法人国立病院機構東京医療センター泌尿器科
  • 西山 徹
    独立行政法人国立病院機構東京医療センター泌尿器科
  • 戸矢 和仁
    独立行政法人国立病院機構東京医療センター放射線科
  • 萬 篤憲
    独立行政法人国立病院機構東京医療センター放射線科
  • 斉藤 史郎
    独立行政法人国立病院機構東京医療センター泌尿器科

書誌事項

タイトル別名
  • PSA BOUNCE AFTER BRACHYTHERAPY WITH PERMANENT SEED IMPLANTATION FOR PROSTATE CANCER
  • ゼンリツセンガン エイキュウ ソウニュウ ミップウ ショウセン ゲン リョウホウ ゴ ニ オケル PSA bounce ノ ケントウ

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抄録

(目的) 前立腺癌永久挿入密封小線源療法(BT)後,一過性にPSA値が上昇するPSA bounceの傾向と特徴を検討した.<br> (対象と方法) 2003年11月から2007年4月まで,当院でBTを施行した746例中,術前ホルモン治療なく3年以上経過観察が可能な130例を対象とした.<br> PSA bounceの定義は治療後連続的にPSA値が減少するも,一過性に0.4ng/ml以上の上昇がみられ,無治療にて上昇前値よりも低下するものとした.<br> (結果) 130例中40例(30.8%)にPSA bounceがみられた.PSA bounceを起こしやすい因子は,単変量解析では年齢(P=0.027),前立腺体積(P=0.030)で,多変量解析では年齢(P=0.023)のみがbounceを起こしやすい因子であり,年齢が低いほうがbounceを生じやすかった.<br> Phoenix定義(Nadir+2ng/ml)を用いてPSA再発を規定すると,130例中8例(6.2%)でPSA再発と定義されるものの,臨床再発は3例のみであり,他の5例はPSA bounceと考えられた.<br> (結論) PSA bounceは3年以内に起こり,年齢が低い方がPSA bounceを生じやすい傾向にあった.Phoenixの定義でPSA再発と定義されても,PSA bounceの可能性もあり,注意深い観察が必要と考えられた.<br>

収録刊行物

参考文献 (22)*注記

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