慢性腎臓病と血清高感度CRP値との関連性

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タイトル別名
  • Chronic kidney disease is associated with increased serum C-reactive protein level
  • —地域住民における横断研究 (IWATE-KENCO study)
  • —A cross-sectional study of the general population (IWATE-KENCO study)

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抄録

慢性腎臓病 (chronic kidney disease; CKD) は,心血管疾患の危険因子であるとされている.また,炎症はアテローム性動脈硬化症および腎機能障害に関与すると考えられている.しかし,わが国の一般地域住民における血清CRP値と糸球体濾過値 (GFR) との関連性についての研究はない.今回,われわれは岩手県北地域住民 (n=26,332,平均年齢=62歳) を対象に血清CRP値とGFRあるいはCKDとの関連を検討した.血清CRP値の上昇とGFRの低下は従来からの動脈硬化の危険因子で調整しても関連性がみられ (p< 0.02),CKDとの間にも明らかな関連性がみられた (p< 0.0001).結論として,炎症はGFR低下とCKDへの進行に寄与する重要な因子である可能性が示唆された.

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 42 (3), 329-335, 2010

    公益財団法人 日本心臓財団

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