人工物における潜在機能の発見の意義

DOI
  • 杉野 幹人
    早稲田大学大学院、A.T. カーニー(株)、東京農工大学

書誌事項

タイトル別名
  • A Benefit of Identification of Latent Functions of an Artifact
  • - Innovation Derived from Diversion
  • -転用を起点とするイノベーション

抄録

潜在機能とは、人工物を取り巻く場が変化することによって新たに発現する機能であるとされる。これまでに、潜在機能が豊かな人工物の研究などにおいて、発見される潜在機能の評価法の研究が進められてきた。しかし、潜在機能を発見する意義については、潜在機能を発見することが人工物の使用の継続、延いては廃棄抑制に繋がるということ以外は明らかではなかった。<br>本研究では、人工物の潜在機能を発見する意義の一つとして、人工物の潜在機能を発見してその人工物を転用することが、イノベーションの起点となり得ることを明らかにした。<br>潜在機能はこれまでにイノベーションの観点では注目されてこなかった。今後、ユーザーによる潜在機能に対する意図的な着眼や、デザイナーによる潜在機能の分析、そして、研究者による手法やツールの開発によってユーザーやデザイナーに対する支援が進むこと、そしてそれらにより、イノベーションの起点が増えることが期待される。

収録刊行物

  • デザイン学研究

    デザイン学研究 59 (3), 3_85-3_92, 2012

    一般社団法人 日本デザイン学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205411803776
  • NII論文ID
    130002584625
  • DOI
    10.11247/jssdj.59.3_85
  • ISSN
    21865221
    09108173
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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