初期象徴遊びの発達的意義

• 小山 正

  神戸学院大学人文学部

書誌事項

タイトル別名

• Developmental Significance of Early Symbolic Play: A Review
• ショキ ショウチョウ アソビ ノ ハッタツテキ イギ

抄録

本稿では、初期の象徴遊びの発達に関する近年の研究を展望し、子どもの初期の象徴遊びに関わる発達や言語発達との関連性について療育的観点から整理することを目的とした。初期のふり遊びには、自己を他者に示すといった発達が関わっている。他者に向けたふりはメタ表象能力の発達につながっていること、ふり行為の連鎖にみられる結合能力は行為主と行為の関係づけと意味の拡張によってなされていることが考えられた。また、役割のふりがみたての柔軟性と並行して発達することや、象徴遊びの場で、現実経験と結びついた予測やプランニングといった認知発達が遊びの中で促進され、心の理論や言語発達につながっていることを指摘した。初期の象徴遊びは、さまざまな物への子どもの志向性を高め、心的状態語の獲得やみたての柔軟性と関連していると考えられた。

収録刊行物

• 特殊教育学研究

  特殊教育学研究 50 (4), 363-372, 2012

  一般社団法人 日本特殊教育学会

キーワード

• 象徴遊び
• 言語発達
• ふり
• みたての柔軟性

詳細情報

• CRID: 1390001204653321344
• NII論文ID: 130003376484
• NII書誌ID: AN00172513
• DOI: 10.6033/tokkyou.50.363
• ISSN: 21865132
• ISSN: 03873374
• NDL書誌ID: 024353468
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I024353468
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可