Danon病患者17家系51例における心筋障害の臨床的特徴 Clinical features of cardiac involvement in 17 families of 51 patients with genetically-confirmed Danon disease

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著者

    • 杉江 和馬 Sugie Kazuma
    • 奈良県立医科大学神経内科|国立精神·神経センター神経研究所疾病研究第一部 Department of Neurology, Nara Medical University|Department of Neuromuscular Research, National Institute of Neuroscience, National Center of Neurology and Psychiatry(NCNP)
    • 埜中 征哉 Nonaka Ikuya
    • 国立精神·神経センター神経研究所疾病研究第一部 Department of Neuromuscular Research, National Institute of Neuroscience, National Center of Neurology and Psychiatry(NCNP)
    • 西野 一三 Nishino Ichizo
    • 国立精神·神経センター神経研究所疾病研究第一部 Department of Neuromuscular Research, National Institute of Neuroscience, National Center of Neurology and Psychiatry(NCNP)

抄録

Danon病はX連鎖性優性遺伝形式の稀な疾患でLAMP-2遺伝子変異を有する. 病理学的には, 筋細胞内の特異な自己貪食空胞を特徴とする. 最近, 肥大型心筋症の原因の1つとして注目されているDanon病患者の心筋障害について臨床的特徴を見出すべく検討を試みた. 遺伝学的に確立したDanon病患者17家系51例(男性27例, 女性24例)を対象に心筋障害について臨床的に検討した. 男性患者ではミオパチ, 精神遅滞, 心筋障害が3主徴で, 女性患者は主に心筋障害のみを呈した. 調査した患者全例で心筋症を認め, 発症年齢の早い男性では大半が肥大型で, 一方発症の遅い女性では拡張型が多かった. 心電図では左室高電位とWPW症候群が高頻度にみられ, そのほか異常Q波, 房室ブロックを認めた. ペースメーカーは男性6例, 女性3例に植え込みされ, 根治療法となる心臓移植は男性2例, 女性2例で施行された. Danon病では心筋細胞内での自己貪食空胞の増加やグリコーゲンの貯留により, 過剰な房室伝導や心予備能の低下をきたすことが示唆される. 心筋障害は, 本疾患の予後を規定するきわめて重要な因子である. Danon病患者は, ミオパチが軽度であるため, しばしば心筋障害で発見されることがあり, その臨床的特徴を知ることは有意義である.

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 41(4), 413-418, 2009

    公益財団法人 日本心臓財団

各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    130003376912
  • 本文言語コード
    JPN
  • ISSN
    0586-4488
  • データ提供元
    J-STAGE 
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