パーキンソン病症例の腸内菌叢および糞便性状の検討

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  • Fecal Microbiota and Fecal Characteristics of Patients with Parkinson’s Disease

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抄録

パーキンソン病症例では,運動障害に加え便秘やイレウスなどの消化器症状が高率に出現することが知られている.今回,パーキンソン病患者8例(男性3例,女性5例,平均年齢73.5歳,平均罹病期間10.5年,Hoehn and Yahrの重症度分類4度および5度)と健常者7例(男性3例,女性4例,平均年齢69.0歳)の糞便性状および腸内菌叢を検索した.パーキンソン病症例では,糞便の形状・色調に統一した傾向はみられなかったが,糞便pHは健常例より有意に高かった(p<0.01).腸内菌叢の検索では,総菌数はパーキンソン病群と健常群との間に有意差はみられなかった.パーキンソン病症例ではVeillonella菌数は減少しており,特に経腸栄養症例では検出限界以下であった.Clostridium-other菌数は健常群と比較してパーキンソン病群で有意に多かった(p<0.05).<br>

収録刊行物

  • 腸内細菌学雑誌

    腸内細菌学雑誌 27 (4), 211-215, 2013

    公益財団法人 腸内細菌学会

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