湖沼の底質及び残雪に含まれる球状炭化粒子分析からみた東アジア地域の越境汚染史

• 佐藤 亮介

  早稲田大学大学院創造理工学研究科地球・環境資源理工学専攻 現所属：三菱マテリアル㈱

• 村井 辰太朗

  早稲田大学大学院創造理工学研究科地球・環境資源理工学専攻

• 北瀬（村上） 晶子

  元早稲田大学大学院創造理工学研究科

• 山崎 秀夫

  近畿大学大学院理工学研究科生命科学専攻

• 吉川 周作

  大阪市立大学大学院理学研究科

• Kim Ju-Yong

  韓国地質資源研究院

• 香村 一夫

  早稲田大学大学院創造理工学研究科地球・環境資源理工学専攻

書誌事項

タイトル別名

• Temporal changes of transboundary air pollutants in East Asia by analyzing spheroidal carbonaceous particles within lake sediments and unmelted snow
• コショウ ノ テイシツ オヨビ ザンセツ ニ フクマレル キュウジョウ タンカ リュウシ ブンセキ カラ ミタ ヒガシアジア チイキ ノ エッキョウ オセンシ

抄録

東アジア地域ではエネルギー消費量が増加傾向にあり，今日までに多量の大気汚染物質が排出されたと考えられる．大気観測システムの向上により，その飛散状況が明らかにされているが，観測データのない時代の状況は不明である．本研究では，ため池底質中の球状炭化粒子（SCPs）に着目し，過去から現在へのその含有量推移を検討した．また，球状炭化粒子の化学組成比により，燃料種の推定を試みた．北陸地方にある夜叉ヶ池底質の深度に伴う球状炭化粒子の含有量トレンドは，1970年頃まで日本の都市部のそれらと類似するが，1980年以降は全く異なっている．1980年以降の堆積物中の微細な球状炭化粒子を分析したところ，中国で確認された球状炭化粒子の化学組成比と類似する傾向を示した．富士山頂の残雪からも同様の球状炭化粒子が確認され，これらは越境汚染の痕跡であるといえる．

収録刊行物

• 地質学雑誌

  地質学雑誌 119 (10), 655-664, 2013-10-15

  一般社団法人 日本地質学会

キーワード

• spheroidal carbonaceous particles
• bottom materials
• East Asia
• transboundary pollutants

詳細情報

• CRID: 1390001206241613440
• NII論文ID: 130003391949
• NII書誌ID: AN00141768
• DOI: 10.5575/geosoc.2013.0038
• COI: 1:CAS:528:DC%2BC2cXktFSltw%3D%3D
• ISSN: 13499963
• ISSN: 00167630
• NDL書誌ID: 024968699
• Web Site: http://id.ndl.go.jp/bib/024968699
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I024968699
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/geosoc/119/10/119_2013.0038/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可