材料温度変化法を用いた塗膜の赤外線乾燥速度の測定

  • 今駒 博信
    神戸大学大学院工学研究科 応用化学専攻
  • 竹中 啓
    神戸大学大学院工学研究科 応用化学専攻
  • 河野 和宏
    神戸大学大学院工学研究科 応用化学専攻
  • 堀江 孝史
    神戸大学大学院工学研究科 応用化学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Measurement of Infrared Drying Rate of Coating by an Extended Temperature-Change Method
  • ザイリョウ オンド ヘンカホウ オ モチイタ トマク ノ セキガイセン カンソウ ソクド ノ ソクテイ

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抄録

赤外線乾燥過程の温度履歴から,赤外線乾燥速度曲線を算出する材料温度変化法(赤外線)を提案した.材料温度変化法は,質量変化法に代わる熱風乾燥速度曲線の算出法として,筆者らが提案した方法である.赤外線および熱風乾燥実験を行い,温度と質量の履歴を実測した.温度測定には熱電対と放射温度計を使用した.熱風乾燥を対象とした既往の研究では,塗膜表面温度を放射温度計で測定していたが,本研究では,基材底面の温度を,放射温度計で測定する改良測定法を考案した.両温度計で実測した温度履歴の一致は良好であった.実測した両温度履歴に,材料温度変化法(赤外線)を適用することで質量履歴を算出した.算出した履歴同士の一致は良好であり,しかも先に実測した質量履歴とも良好に一致した.その結果,放射温度計を利用した材料温度変化法(赤外線)の妥当性と有用性が示唆された.ただし,熱風乾燥を対象とした材料温度変化法が精密乾燥速度曲線を与えるのに対して,提案した方法は近似速度曲線しか与えないことに注意すべきである.

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