カルバミン酸ナトリウムの熱分解について

書誌事項

タイトル別名
  • Thermal Decomposition of Sodium Carbamate

抄録

カルバミン酸ナトリウムから尿素と水酸化ナトリウムをうる目的で,液体アンモニア中で600~2000Cに加熱したが,これらの生成を認めうるほどの反応は起らなかった。したがって従来知られていた熱分解機構に疑問を生じ,検討を加えた結果,分解の中間生成物としてイミドジカルボン酸ナトリウムの生成を認め,カルバミン酸ナトリウムの熱分解は2段階に行われることを明らかにした・第一段階の熱分解速度はdα/dt=Kα2/3(1-α)に従うことを確かめ,160°~220°Cにおける分解速度定数を求め,活性化エネルギーとして22.Okca1/molを得た。イミドジカルボン酸ナトリウムの水溶液は加水分解を受けてNH4+を生じるが,O°Cの水溶液では安定であって,これに塩化バリウムの水溶液を加えるとイミドジカルボン酸バリウムの沈殿を生じるが,塩化カルシウムの水溶液を加えても沈殿を生じない。

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