新規メトキシイミノアセトアミド系殺菌剤SSF-126の活性発現に対するイネ葉成分の関与について

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タイトル別名
  • A New Methoxyiminoacetamide Fungicide, SSF-126, May Concomitantly Exert Fungicidal Activity with Constituents in Healthy Rice Leaves.
  • New Methoxyiminoacetamide Fungicide SSF

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抄録

イネいもち病に対して高い防除活性を示すSSF-126は,イネいもち病菌(Pyricularia oryzae)のスライドグラス上での分生胞子発芽やセロファン膜侵入を1.0ppm以上の濃度においても完全には阻害せず,また,メラニン合成阻害も示さなかった。しかし,イネ体磨砕物の共存下では発芽を顕著に阻害した。以上の結果とこれまでの報告から,(1) SSF-126は侵入したイネいもち病菌の呼吸を阻害するが, (2)いもち病菌体にシアン耐性呼吸鎖が誘導される。しかし, (3)イネ体中のフラボノイド化合物によってこの誘導過程が阻害され,その結果いもち病菌は侵入後蔓延出来ず発病に至らないと推定した。これは本剤がいもち病菌のイネ体侵入後に活性を発現するというこれまでの知見をよく説明しており,新規制御剤開発の指標となる機構の一つと考えられた。

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