加賀辰巳用水

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  • TATSUMI Service Water in KANAZAWA

抄録

辰巳用水は、1632 (寛永9) 年に9ケ月ほどで造られた金沢城中用水である。我が国で、始めて用水路に隧道を用いて地形を克服した赤穂用水・五郎兵衛用水につづくものである。辰已用水の延長は10kmで、そのうち隧道は3.3kmもあり、両用水に較べて著しく長い。現在、隧道部分ば4.3kmになっているのは、寛政大地震 (1799) による崩壊と天保期 (1836) に水の流れをよくするため、隧道に改造したためである。この隧道は、僅かな支保木と幕末以後に行われたらしい切石巻立によっただけで、360年前のツルハシ刃先跡を明瞭に残した素掘区間が2km以上もある。<BR>この区間で、寛永期の掘削工法や近世初期の測量術の水準を調べ、併せて用水の末端で、水圧が10mもかかる逆サイフォンについて述べる。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679303335936
  • NII論文ID
    130003839558
  • DOI
    10.11532/journalhs1981.3.32
  • ISSN
    18848133
    09134107
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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