各種酸類の酸味について (第1報)

書誌事項

タイトル別名
  • Sour Taste of Various Acidic Substances (Part 1)
  • カクシュ サンルイ ノ サンミ ニ ツイテ 1
  • Determination of Threshold Value by Taste Tests
  • 味覚試験による閾値の測定

この論文をさがす

抄録

酸類の酸味としての閾値(Stimulus Threshold Value)と最低閾値(Minimum Threshold Value)、及び酸類間の酸味の強さについて、味覚試験を用いて測定をおこなった結果 : -<BR>(1) Panelの識別能力は非常に優秀なものであり、なかでも、女性Panelは男性のそれよりも全般によい様である。<BR>(2) 平均最低閾値は、塩酸、アスコルビン酸、グルコン酸では1×10-4M(各0.0004、0.0019、0.0020%)、ベタイン塩酸塩では2×10-4M (0.0027%) であり、クエン酸、酒石酸、乳酸等その他有機酸では5×10-5M(各0.0010、0.0008、0.0005……%)かそれ以下である。<BR>(3) 酸味として感じる閾値は、正確には極限法によっておこなわねばならないが、本実験資料から大略次の値であろうと推定される。<BR>クエン酸、酒石酸、フマール酸、グルタミン酸塩酸塩については1×10-4M(各0.0019、0.0015、0.0013%)、アスコルビン酸の4×10-4M(0.0076%)を除いて他の本実験試料酸類は、同一モル数すなわち、2×10-3M(塩酸の0.0008、乳酸の0.00018、酢酸の0.0012、コハク酸の0.0024、グルタミン酸の0.0030等の各%)である。<BR>(4) 閾値におけるpHは必ずしも同一ではなかった。

収録刊行物

  • 家政学雑誌

    家政学雑誌 14 (3), 149-154, 1963

    一般社団法人 日本家政学会

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ