エンドウのエリシターシグナルの伝達初期過程におけるジアシルグリセロール生成

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  • Elevation of Diacylglycerol during the Early Stage of Elicitor-signal Transduction in Pea(Pisum sativum).
  • Elevation of Diacylglycerol during the

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抄録

エリシターの認識とそのシグナル伝達機構を解析する目的で,エンドウ上胚軸組織におけるジアシルグリセロール生成量を調べた。この結果,エリシター処理組織においては,処理後1分以内に急速なジアシルグリセロールの生成が認められたが,ホスホリパーゼCの阻害剤であるネオマイシンやエンドウ褐紋病菌のサプレッサーの共存下には,その生成は著しく阻害された。この結果は,細胞内におけるイノシトール3リン酸を定量した既報の結果と一致し,ホスホリパーゼC活性の一過的上昇がエリシターシグナルの伝達に必須であることを強く示唆する。このことは,細胞内のジアシルグリセロール濃度の上昇を引き起こすジアシルグリセロールキナーゼ阻害剤(R59022)で処理された組織では,エリシターの処理によって誘導されるファイトアレキシンの生成量が約4倍に増加することからも支持された。

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