堆積性泥岩に起因する強酸性水の発生とその対策について

  • 尾崎 哲二
    社団法人 土木学会 株式会社青木建設 研究所
  • 下垣 久
    社団法人 土木学会 財団法人電力中央研究所 環境科学部
  • 塩月 隆久
    社団法人 土木学会 株式会社青木建設 研究所
  • 吉田 恒夫
    株式会社青木建設 広島支店

書誌事項

タイトル別名
  • THE OCCURRENCE OF HIGHLY ACIDIC WATER IN A POND DUE TO SEDIMENTARY MUDSTONE LAYER AND MEASURES TAKEN TO STABILIZE THE PH VALUE
  • タイセキセイ デイガン ニ キイン スル キョウサンセイスイ ノ ハッセイ ト ソノ タイサク ニ ツイテ

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抄録

工業団地造成地内の調整池の完成直後, 底面のたまり水が強酸性を呈していることが発見された. 調査した結果, 底面に露出した泥岩層 (新第三紀堆積岩) に存在するパイライト (黄鉄鉱, FeS2) に起因する硫酸イオンの生成によるものであった. 対策工として底面に遮断層を設ける方法を提案した. 具体的な工法の選定にはVE手法を用い, 最終案として酸性化した表土をはぎ取り, そこに良質土 (場内発生の客土) とセメント系固化材を混ぜた改良土による遮断層を設置する工法を選定した. 試験施工を実施し, 対策工の妥当性を確認するとともにデータをもとに施工仕様を決定した. 対策工の実施後調整池は湛水されたが, 5ヶ月を過ぎる頃から水のpHは安定し次第に7付近に収束していることが確認された.

収録刊行物

  • 土木学会論文集

    土木学会論文集 1999 (624), 283-291, 1999-06-21

    公益社団法人 土木学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (23)*注記

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