スピン偏極した不安定核ビームとその応用

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タイトル別名
  • Spin-Polarized Radioactive Nuclear Beams and Their Applications.
  • スピン ヘンキョクシタ フアンテイ カク ビーム ト ソノ オウヨウ

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抄録

原子核が,その中で核子の行なっている内部運動よりやや速いスピードで標的核と衝突する場合,内部運動がシンプルな現れ方で反応の運動学に顔を出す.このからくりを使うと,中・高エネルギーの重イオン反応によって,スピン偏極した不安定核ビームを発生させることができる.この方法で実際,2~10%程度に偏極した不安定核が系統的に得られることが明らかになってきた.この方法が不安定核の磁気モーメント,電気四重極モーメントの測定に応用され,中性子過剰核の構造解明に一役買っている.また,偏極した放射性核のビームは簡単に固体や液体試料の内部に植え込むことができ,凝縮系の内部構造を微視的にさぐる探針としての応用も期待される.

収録刊行物

  • 日本物理学会誌

    日本物理学会誌 50 (10), 791-798, 1995

    一般社団法人 日本物理学会

参考文献 (21)*注記

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