深在性カンジタ症のマウス感染モデルにおける血中抗原の検出

書誌事項

タイトル別名
  • Antigen Detection in the Murine Models of Systemic Candidiasis

抄録

マウス感染モデルを用いて, 深在性カンジダ症における血中カンジダ抗原の検出をCand-Tec®およびマンナン抗原検出用ラテックス凝集テストにより検討した.Candida albicansの尾静脈接種により作製したマウス播種性カンジダ症において, 感染2時間後には, マンナン抗原は全例で陽性となったが, 感染2~3日後には臓器内菌数の減少に伴い陽性率は一時低下し (29%), 4日後より再び全例陽性となった.一方, Cand-Tec®ではマウス血清はすべて陽性を示したため, 2倍希釈以上で凝集した場合を陽性としたところ, 抗原の検出率はマンナン抗原の検出法に比べ低率であった (12時間で50%, 24時間で10%, 6日目で25%).また, C.albicansを経口的に接種し, 消化管内に定着さぜた後, 免疫抑制剤を投与したマウスでは, 糞便中のカンジダの増加に伴い血中のマンナン抗原が陽性となり, やや遅れて血液からもカンジダが分離され, Cand-Tec®も陽性となった.なお, Cand-Tec®は培養菌液や破砕した菌体成分では凝集を示さず, 宿主により修飾された抗原を検出している可能性が示唆された

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 66 (6), 716-720, 1992

    一般社団法人 日本感染症学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680023007232
  • NII論文ID
    130004112369
  • DOI
    10.11150/kansenshogakuzasshi1970.66.716
  • ISSN
    1884569X
    03875911
  • PubMed
    1431353
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • PubMed
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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