Influence of clarithromycin on a trigger of ventricular fibrillation in a patient with mitral valve replacement

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  • 第15回臨床不整脈研究会 クラリスロマイシンが心室細動の誘因と考えられた僧帽弁置換術後の1例

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症例は73歳男性.平成10年僧帽弁置換術,三尖弁縫縮術を施行され,H13年には徐脈性心房細動にてVVI型のペースメーカー植え込み術を施行された.平成14年6月糖尿病にて入院中,上気道炎が出現したためクラリスロマイシンを投与された.投与約1週間後,ベッド上およびトイレ内にて失神を認めた.ホルター心電図上,失神に一致して,QT延長を伴う多形性心室頻拍,心室細動が認められ当科転科となった.タリウムシンチでは下壁に集積の低下があり,左室造影でもシンチに一致して下壁から心尖部に壁運動の低下を認めたが,冠動脈造影上有意狭窄はなかった.また電気生理学的検査では右室流出路からの2発早期刺激により,再現性を持ってVFが誘発された.更に,エリスロマイシン負荷試験では有意なQT延長が認められた.以上より本例では心室細動の原因として心筋障害が不整脈発現の基質となりクラリスロマイシンが誘因となったと考えられた.

Journal

  • Shinzo

    Shinzo 35 (Supplement4), 166-171, 2003

    Japan Heart Foundation

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