心筋K`+´チャネルクローンの薬理学

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  • Pharnacology of cloned cardiac K+ channels.

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抄録

ラットの心筋からクローニングしたShakerサブファミリーに属する2種類のK+チャネル (Kv1.2とKv1.4) に対する抗不整脈薬および外液pHの影響について検討した.Kv1.2を卵母細胞に発現させると遅延整流型の電流が観察され, Kv1.4では―過性の外向き電流が観察されたが, Kv1.2電流 (Ikv1.2) Kv1.4電流 (Ikv1.4) とも代表的な第III群抗不整脈薬によってなんら影響を受けなかった.その他検討した抗不整脈薬の中にはIkv1.2, Ikv1.4を抑制するものもあったが心筋細胞固有のK+電流を抑制する濃度と比較すると非常な高濃度が必要であった.また, 外液PHの低下によりIkv1.2, Ikv1.4はともに抑制されたが, その程度には差が認められKv1.4のほうがpHの変化に対し感受性が高かった.Kv1.2とKv1.4のキメラおよびKv1.4の点変異体を作製して検討することによって, 外液pHに対する高い感受性に大きく関与しているアミノ酸を同定した.

収録刊行物

  • 心電図

    心電図 15 (2), 124-129, 1995

    一般社団法人 日本不整脈心電学会

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