温浸漬法を施したる泰米及高粱使用味噌製造試驗 (第一報)

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抄録

一、泰米の製麹に當り吸水量を増進せしむる爲め濃浸漬法を採用した。古泰米では、一晝夜冷浸漬を施し後五五度で四時間温浸漬したに三〇%の吸水量を示した。斯様に處理した泰米は蒸強した内地米の様に彈力と光澤をも現はれた蒸米となり、更に製麹したに破精込も良好である。<BR>一、泰米と高梁を温浸湊したものと日乾加熱乾燥したものゝ、浸漬溶出量を檢した高梁は多量吸水し温浸の泰米も可なり多い、日乾加熱乾燥處理の方は吸水量は低い。尚温漬した高梁及泰米、中には可なりの糖分が化成してをる爲め麹菌繁殖め誘道万物質となる。<BR>一、泰米は麹菌の種類により出麹に可なり優劣を生ずる。三九號及二ご九號今野甘酒用菌は良結果を示した。<BR>一、泰米と内地米使用味噌の三五度に二週間位のものを比較するに内地米の方は味濃醇で鹽馴れよいが、泰米でも割合に米が崩解し味があつさりして良好なる點がある。<BR>一、泰米と内地米味噌成分上後者は全窒素及糖分が幾分多く現はれたが高温速釀 (三五度) で少し期間を延長すれば餘り相違を認めない、高梁は全窒素及糖分化成量が少なかつた.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001206050240512
  • NII論文ID
    130004320450
  • DOI
    10.6013/jbrewsocjapan1915.37.699
  • ISSN
    21864004
    0369416X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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