動注療法による胃癌肝転移例の予後に関する検討

書誌事項

タイトル別名
  • Prognostic study of gastric cancer patients with liver metastases treated by arterial infusion chemotherapy.

この論文をさがす

抄録

肝転移 (同時性) を伴う胃癌111例を対象として臨床病理学的事項1) ならびに動注療法について検討した.<BR>H因子別ではH1が30.6%, H2が27.0%, H342.4%であった. 胃癌の肉眼型では2型38.0%, 3型46.6%であり, 組織型では分化型64. 8%, 低分化型29.6%であった. 胃切除群の予後は胃非切除群より有意に良好であった (p<0.001). H1, H2, H3の予後はH3が最も悪かったが, 3群間に有意差を認めなかった. 胃切除・動注 (+) の予後は胃切除・動注 (-) より軽度良好であった. 胃非切除・動注 (+) の予後は胃非切除・動注 (-) より有意に良好であった (p<0.01). したがって, 胃原発巣とH1, H2の可及的切除, それと投与方法を工夫した肝動注および全身療法が必要と考えられた.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ