早期胃癌の臨床病理学的検討  特に粘膜下浸潤程度について

書誌事項

タイトル別名
  • Clinicopathological studies on the early gastric cancers. Especially on the degree of their submucosal invasion.
  • ESPECIALLY ON THE DEGREE OF THEIR SUBMUCOSAL INVASION
  • 特に粘膜下浸潤程度について

この論文をさがす

抄録

早期胃癌 (192例) のうち粘膜下浸潤 (sm) 胃癌 (68例) の粘膜下層 (sm層) への浸潤程度を新たにsm1, sm2, sm3の3段階に分類し, 早期胃癌の臨床病理学的検討を行い, 以下の結果を得た.(1) sm層への浸潤程度が強くなるほどリンパ節転移率, 脈管侵襲陽性率が高率となった.(2) sm2~3と判定された症例は組織型ではpor, tub2に, 肉眼病型では混合型 (IIc+IIa), 占居部位ではA領域のものに頻度が高い傾向がみられた.(3) sm胃癌再発死亡5例中4例は脈管侵襲陽性のsm2~3例であり, 再発様式は肝転移2例, 腹膜再発, リンパ節再発, 不明が各1例ずつみられた.早期胃癌の術式や術後補助療法の決定に当っては, sm層への浸潤程度をも考慮する必要性があると推察された.

収録刊行物

被引用文献 (3)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ