野外調査データにもとづいて 地質構造の論理モデルを決定するアルゴリズム

書誌事項

タイトル別名
  • Algorithm to Determine Logical Model of Geologic Structure Based on Field Survey Data
  • Property of Contact Surface
  • 地層の接触面の性質

抄録

地質体と境界面の論理的関係を表す地質構造の論理モデルは3次元地質モデル構築のための重要な要素である.堆積作用と侵食作用で形成された地質構造に対する再帰的定義の理論的な分析を通して,野外調査データから地質構造の論理モデルを導く手続きを提案する.event c あるいはevent c*の繰り返しで形成される地質構造では,k番目の層序単元とk+1番目の層序単元の接触面はk回目のeventで形成される面である.この面はevent cのときは堆積面であり,event c*のときは侵食面である.この性質は次のようなeventの列 (v1, v2, …, vn) を決定する推論規則を導く.(i) 初期状態に至るすべてのeventをv1と総称する.(ii) k = 2, …, n-1のとき,k番目の層序単元とその次に形成される層序単元の接触面が堆積面であればvk = cであり,侵食面であればvk = c*である.(iii) 最後のevent vnで形成される層序単元と上部空間との境界面が侵食されていなければvn = cであり,侵食されていればvn = c*である.この性質にもとづいて,地層の接触面の野外観察から,地質構造の論理モデルのためのeventの列を決定するアルゴリズムを示した.さらに,野外調査データから地質構造の3次元モデルを確定するためのデータ処理の流れをまとめた.3次元地質モデリングのための矛盾のないデータセットを整備する上でこのアルゴリズムが役立つものと考える.<br>

収録刊行物

  • 情報地質

    情報地質 23 (1), 3-16, 2012

    日本情報地質学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (14)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679417580160
  • NII論文ID
    130004431158
  • DOI
    10.6010/geoinformatics.23.3
  • ISSN
    1347541X
    0388502X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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