表現形質評価管理システム「FieldBook」によるイネ出穂期計測の効率化  [in Japanese] Highly efficient phenotyping of rice heading date in the system "FieldBook"  [in Japanese]

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Author(s)

    • 岡田 聡史 Okada Satoshi
    • 神戸大学大学院農学研究科附属食資源教育研究センター Food Resources Education and Research Center, Graduate School of Agricultural Science, Kobe University
    • 合田 喬 [他] Goda Takashi
    • 神戸大学大学院農学研究科附属食資源教育研究センター Food Resources Education and Research Center, Graduate School of Agricultural Science, Kobe University
    • 前田 道弘 Maeda Michihiro
    • 神戸大学大学院農学研究科附属食資源教育研究センター Food Resources Education and Research Center, Graduate School of Agricultural Science, Kobe University
    • 片岡 知守 Kataoka Tomomori
    • 農研機構・九州沖縄農業研究センター National Agriculture and Food Research Organization, Kyushu Okinawa Agricultural Research Center
    • 末廣 美紀 Suehiro Miki
    • 神戸大学大学院農学研究科附属食資源教育研究センター Food Resources Education and Research Center, Graduate School of Agricultural Science, Kobe University
    • 山崎 将紀 Yamasaki Masanori
    • 神戸大学大学院農学研究科附属食資源教育研究センター Food Resources Education and Research Center, Graduate School of Agricultural Science, Kobe University

Abstract

現在に至るまで,様々な作物において農業上有用な形質を含む表現型を制御している遺伝子が同定されてきた(Mauricio 2001, Zhu et al. 2008)。QTL解析やアソシエーション解析のような遺伝学的解析のためには,遺伝子型と表現型のデータがそれぞれ必要となる。遺伝子型は様々なDNAマーカー技術に加え,次世代シークエンサーの登場およびその改良によって大量の遺伝子型を高速で安価に取得できるようになった(Metzker 2010, Elshire et al. 2011)。一方,表現型測定においても自動化や機械化の試みがなされており,圃場における表現形質調査法の開発も進行している(White et al. 2012, Cobb et al. 2013)。しかし,イネ等の作物における圃場での表現形質調査では,未だに「紙と鉛筆」を使用して系統や個体を識別しながら測定し,形質値を記録した後は手作業でPCの表計算ファイルに入力してデータを保存する一連の作業を行っている場合が多い。また,イネ育種の現場では,一人あたり約4,000系統を分担し,複数の形質調査が行われている(九州沖縄農業研究センターの例)。このように,大規模な材料で多くの表現形質を扱う研究や実際の育種では,調査に要する時間や労力が多大で,単純な人為的過誤を含むデータの正確性に問題が生じることは容易に推測できる。さらに,「紙」の使用は水田特有の泥や水に対して脆弱であるだけでなく,書き間違いなどを修正する際に消しゴムで消すと,破れたり,汚れたりすることも頻繁である。また,イネの表現形質は多岐にわたり,形質によっては調査できる時間や時期に制限があるため,制限時間内に測定できる個体数は限られてくる。総合するとイネの遺伝学的解析に必要なデータの内,表現形質データ量が頭打ちになっている。遺伝学的解析を加速させるためには,効率化の進んだDNA多型の決定に比べて,多大な時間と労力を要する形質評価の速度と精度を上げ,そのデータを効率よく管理するための技術革新が必要である。以上のような現在のイネ表現形質調査に関する問題を改善するために,表現形質評価・管理システムとして山崎とGarciaは「FieldBook」(2012),七夕らは「iYacho」(2012),岩手生物工学研究センターとFCR and Bio株式会社は「バーコードシステムを利用した形質評価システム」(宇津志ら2012)をそれぞれ開発した。今回,イネに特有な水田環境においてFieldBookの有用性を検証するために,大規模実験集団のイネ出穂期を測定し,従来の紙と鉛筆を用いた調査と時間や正確性を具体的に比較した。

Journal

  • Breeding Research

    Breeding Research 16(2), 32-36, 2014

    Japanese Society of Breeding

Codes

  • NII Article ID (NAID)
    130004438683
  • NII NACSIS-CAT ID (NCID)
    AA11317194
  • Text Lang
    JPN
  • Article Type
    journal article
  • ISSN
    1344-7629
  • NDL Article ID
    025638283
  • NDL Call No.
    Z74-B467
  • Data Source
    NDL  IR  J-STAGE  JASI 
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